市町村の社会福祉協議会や障害者団体等で「アイマスク」や「重り」を背負って 高齢者体験や車椅子体験が行われていますが、 単なる肉体的な不便さの体験でなく、高齢者や障害者の心体験として 次のような「みじめ体験」をされるといいでしょう。  ちょっとショックかもしれませんが、頸椎損傷者にとって日常の出来事です。
 


 1.身体及び手足をぴくりとも動かさないで、ベッドかフトンに横向きに寝たままで
   壁に向いて4時間過ごす。
   (肩、腕、腰、膝の所にコインを置き、落とさないように) 

   条件:しびんがあれば、股に当て排尿を試みる。
      (ズボンパンツなどは脱いでおく) 

    体験する4時間前から水を多めに飲んでおく。 

    お盆の上にコップを目の前に置き水を飲んでもよい。
    (ストロー使用) 

    その際、片腕だけしか動かしてはいけない。
    水を飲むのは5回まで。 

    お尻の後ろにオムツをあて排便を試みる。 

    壁を見つめる、ラジオ、CD等は聞かない。 

    腰の骨に痛みがあれば中止。無理と思ったら中止。 

 (排便と排尿の処理は時間が終わったのちに、お風呂で洗ってください) 

 
 2.手足をぴくりとも動かさないでベッドかフトンに横向きに寝たままに4時間過ごす。
    (肩、腕、腰、膝の所にコインを置き、落とさないように) 

   条件:1の条件と同じ、違うのはラジオ、CD、テレビなどの視聴する。 

      腰の骨に痛みがあれば中止。無理と思ったら中止。 
 

 3.手足をぴくりとも動かさないでベッドかフトンに上向きに寝たままに4時間過ごす。 

   条件:動かすのは目鼻口のみ、人と話しは可。
      手足はまっすぐ伸ばしたまま。 

      顔と頭と手足がかゆいときは、他の人にかいてもらう。
      他は我慢する。 

      しびんがあれば、股に当て排尿を試みる。
        (ズボンパンツなどは脱いでおく) 

      体験する4時間前から水を多めに飲んでおく。 

      水を飲む場合、人に飲ませてもらう。
      コップを用意して水を飲ませてもらう。 

      その際、頭は動かさない。(ストロー使用可) 

      水を飲むのは5回まで。

      天井を見つめるだけで、ラジオ、CD等は聞かない。 

      尾てい骨に痛みがあれば中止。無理と思ったら中止。 

      眠ってはいけない。

      排便を体験。(横向きで体験するより辛いと思う) 

 ◎1、2、3の体験で2時間で褥瘡が出来る人もいるので注意。 
 

 4.大人用おむつに排尿を試みる。
   (汚れますので自分で処理して下さい) 

   条件:イスの上でする。普通の生活の中では立ったまま。
     (自宅でよい) 


 5.大人用おむつに排便を試みる。
   (汚れますので自分で処理して下さい) 

   条件:イスの上でする。普通の生活の中では立ったまま。
      (自宅でよい) 

 6.車椅子に乗り、自宅全部屋か自室で6時間過ごしてみる。
   出来ることなら一日中。 

   条件:何をしてもよい。(普通の生活を試みる) 

      排泄は両方とも車椅子に座ったままでする。
       (大人用おむつ使用) 

      排泄処理の時のみ車椅子を降りてよい。 
 

 7.車椅子に人を乗せて押してみる。(乗せてもらう) 

   条件:部屋の中、部屋と部屋との移動、廊下から部屋へ等(その逆)、 

      10cmと20cmの段差を越えてみる。(補助者が必要) 

      10cm程の段差で二段になっているところがあれば越えてみる。
        (補助者が必要) 

      階段を昇り降りしてみる、ただし4人の男性が持たなければ危険、 

      下から一人が見張り役になる。(計五人) 

 注意:頭を打たないように。
 

 8.外で車椅子を押してみる。
    (交通に注意する事、3人一組で一人が見張り役) 

   条件:歩道のない道路、歩道のある歩道を行ってみる。 

      交差点のある十字路をわたる。

      繁華街を行ってみる。

      危険と思われる事はしない。

      一度、デパート等で試みてみる。

      グリーチング(排水溝の蓋)の溝穴に前輪をはさみ、
      人を乗せたまま元に戻してみる。 

 注意:交通事故に遭わないように、
    何かあっても自分たちの責任で行ってください。 


 9.あいうえおの表を作り、声を出さずに人と会話する。 

   条件:一人は声を出して会話。一時間だけ


 10。人に食事(汁物・飲み物も含む)を食べさせてもらう。
   人に食事を食べさせる。 

   条件:上を向いて寝た姿勢と座った姿勢


 11.飲み物など(水、酒、ビール、みそ汁、ラーメンの汁、
   うどんの汁)をストローで飲んでみる。 

 12.罵声を浴びる。(差別体験をする)

   障害者差別と高齢者いじめのロールプレイングを行ってみる。 


 13.排泄処理の体験(受けるほうも) 

   同性、異性の排泄処理の体験
   (受けるほうも、理解できる者どうしで体験してください。) 

 ◎1、2、3、6については終わった後、充分に体を動かして下さい。 

(頚椎損傷の浦氏のHPより転記)
これは頸椎損傷者(四肢麻痺)の日常での生活です。 もっと、重度の方もおられます。 私の場合、右腕が使えますので上記より少し条件が違います。 また、人工肛門を造設していますので、取替え・廃棄処置は 介助者が毎回必要! しかし、ほとんど同じような生活をしています。 脊椎(脊髄)を損傷した場合「歩けない」ではなく 損傷した部位から下が働かない(動かない) 「下半身麻痺」「四肢麻痺」です。
単に人様が言われるような、足が不自由で「歩けない」だけなら、 車いすで生活するのも、簡単なんですけど・・ 体験されたメールをいただけたら幸いです。


最近、新聞やテレビ等でリハビリを一生懸命行ったので
車いすから離れ歩けるようになった。

などと、

リハビリテェーションの重要性を強調した文面や発言・・・
中には効果をPRした器具販売目的のものも。

脳疾患等で多少、足は動くが歩くのが不自由で、車いすを使用していた人が
麻痺した身体に鞭打ってのリハビリで歩けた、失語症だったのが言葉が出た。

などなど

脳神経の回路復活(再生)?で改善された実例を聞きます。

実際、

私も医療施設やマラソンのトレーニングで海岸(百道浜・地行浜)や大濠公園で
出会った人々がリハビリ(歩行訓練)で回復して行く姿を見てきました。

しかし

脊髄損傷では欠損した部位から下は麻痺か、不全麻痺となっています。
電気回路の配線が途中から切れた状態で脳からの信号が届かず、
足そのものは損傷してませんが全く動きません

パソコンで言えば、HDDやモニターへのケーブルが切れたのと同じですね!
自力で立てたり、歩けたりすることはない!

脊髄損傷者が行うリハビリは残存機能・筋力の維持であって
麻痺した部位の機能回復のための運動(リハビリ)ではありません。




脊髄損傷者にこんなことは考えられない!!

地震のショックで立てるようになったのは事実ですが
この記事を読んだ大多数の人は「車いす」に乗っている(利用している)
のはこの程度の障害の人々との間違った認識を植えつけてしまことに。


事実、

私も街を転がしている時、病院の待合室などで・・・

「リハビリを一生懸命やれば歩けるようになるよ!」
「頑張って リハビリを・・・」
などと、声を掛けられることがある。

「歩けるように、リハビリをしているんじゃない!?」
「残存機能の維持・筋力アップに やっているんだよ!」



説明しても ほとんどが「きょとん」とした顔をしています。
如何に 理解・認識されていないかがよく分かります。

記事の最後に

この人は何故歩けたかなど医学的見地をもとに

「脳疾患」と「脊髄損傷」の違いを付記していただきたいですね!!

マスコミは事実(全体像)を報道することに徹して欲しいですね!

これも 事実を伝える記者(マスコミ)の使命(責任)ではないでしょうか?




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