国際シンボルマーク
International Symbol of Access




このマークは、「障害者が利用できる建築物、施設」であることを
明確に示す世界共通のシンボルマークです


国際シンボルマークはいつごろどのようにして決められたのか。
国際リハビリテーション協会(Rehabilitation International)が1969年、
アイルランドのダブリン市で開催された総会で採択。

RIの下部委員会である当時の「補助機器・住宅・交通・国際委員全が国
際シンボルマーク選定のために特別な専門委員会を設け、「各国ばらばら
に使われているシンボルマークを統一し、障害者の物理的環境改善のため
に使用しよう」という目的のもとにデザインの選定作業を行なった。

デザインは、
 1.あいまいでないこと、
 2.容易に意味が分かること、
 3.適当な距離から判断できること、
 4.材質、大きさなどの点で作成が容易なこと、

を基準に各方面から提出されたマークを検討し、決定された

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Rehabilitation International:
1922年設立。あらゆる障害を対象にした国際組織で、リハビリテーシ
ョンの専門家と障害のある人々が活動している。
また、障害者間題に関する国連の民間諮問機関。
本部は、ニューヨークにあり、1992年9月現在、世界89カ国、150団体
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国際シンボルマ一クの使用対象は車いす使用者だけに限られているのか。
すべての障害者を対象にしています
「車いす使用者だけ、あるいは肢体不自由者だけを対象としている」とい う誤解が多いことは図柄からして確かです。 また視覚障害者、聴覚障害者の間では、「このマークはわれわれのシンボ ルマークとしてはふさわしくない」として別のマークを使っている場合も みられます。 この点についてRIは、別のマークを使う際には国際シンボルマークと併用 するように、という見解を出しています。  視覚障害者の国際マーク 世界盲人連合(World Blind Union)が、1984年10月、サウジアラビアのリ ヤドで開催した設立総会時に採択した。 WBUによれば、「このマークを手紙や雑誌の冒頭に、あるいは歩行用に 自由に使用してよい。色はすべて青にしなければならない」としている。  聴覚障害者の国際マーク 世界ろう連盟(World Federation of)が、1979年ブルガリアで開催した総 会時に一般全員による投票により半数以上の支持を得たもの。 1980年に一般に紹介されてからは、いくつかの国で定期刊行物やポスター に使用されていますし、また、ろう者が通訳その他のサービスを受けられ る場所でも使用されています

国際シンボルマークはどのような場合に使用できるのか。
RIでは、このマークがもつ意味を「障害者が利用できる建築物、施設で
あること」としていますが、具体的には以下のような場合に使用できる。

(1)建築物
国際シンボルマークの主目的であることはいうまでもありませんが、マ ークを使用する場合には、少なくとも以下の条件を満たしていなければ なりません。 建築物へのアプローチに支障がないこと 入口が利用できること 施設が利用できること 具体的には、以下の条件を満たしていることが必要です。 玄  関:地面と同じ高さにするほか、階段の代わりに、または階段の      ほかにスロープ(傾斜路)を設置する。 出 入 口:80cm以上の幅とする。回転ドアの場合は、別の入口を併設す      る。 スロープ:傾斜は1/12以下とする。室内外を問わず、階段の代わりに      または階段のほかにスロープを設置する。 ト イ レ:利用しやすい場所にあり、外開きドアで、仕切り内部が広く、      手すりがついたものとする。 通路・廊下:130cm以上の幅とする。 エレベータ:入口幅は80cm以上とする。
(2)建築物の部分
建築物内の利用可能な施設の出入口(例えば、トイレやエレベータ)に 表示することも良い、とされています。しかし、その部分まで障害者が 支障なく行けるようになっていなければなりません。
(3)公共輸送機関
障害者が利用できる公共輸送機関にも使用することが認められています。
80cm:実際に通行できる幅員をいいます。 1/12:水平距離12mに対し、垂直方向へ1m上がること。角度約4度
参考文献:財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 国際シンボルマーク使用指針より
詳細は 財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
総理府 障害者施策HP



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