| ||||||
上位胸椎部硬膜内髄外腫瘍(第5胸椎)及び頚椎部脊髄空洞症(第5〜7頚髄)による 両上下肢機能障害 1種 1級 脊髄腫瘍(Spinal cord tumor)とは 脊髄腫瘍は脊髄という脳から延びている大きな神経に腫瘍ができる病気です。 大きく分けて三種類のタイプがあり、 1.脊髄の中にできるもの 2.硬膜内(脊髄を覆っている膜の内側)にできるもの 3.硬膜外(膜の外側)にできるもの 症状も治療方法も異なります。 ◆脊髄腫瘍の詳細 脳神経外科疾患情報ページにリンク | ||||||
| ||||||
左手:握力 3kg。 手先の感覚は鋭敏で右手で持てる熱さの物が熱く感じて触れない。 落ちた物をつまめない。 食事時、左手では茶碗を持つ動作はできない。 パ−の状態に正常に開くことはできない。 右手:握力 10kg。 この右手が唯一の頼り、全ての動作の動力源だ!、 箸を使っての食事は得意ではない。 ほとんど、右手でスプーンを使って食物を口へ運ぶ。 外出時の食事は苦手、箸ではポロ、ポロ落とし、両肘を着く格好に なる。周りから顰蹙をかうことに。 この手もシビレがひどく、鉛筆やボールペン等で文字を書けるの は原稿用紙に2、3行(40字)まで。 文章はパソコンでの文字入力に頼っている。 パソコン様、さまです。受傷後ズ〜と片手打ちでキーボード入力 をし、HPなども制作しました。 加齢と共に麻痺の進行と筋力が衰えてきている | ||||||
| ||||||
胸部から足先まで麻痺、動きや感覚はない。触ったりの感覚は無いのにシビレは24時間ある。ちょうど、正座していて最高潮にシビレの入った状態が胸部から足先まで。強烈さにはホトホト参る 当初は痛み止め(ボルタレン)を服用していたが効き目はなく、胃を悪くし、中止した。熟睡できず、日中も睡魔が。これが辛い。 動くはずのない筋肉がマヒした足などを触ったり、次の動作で移動したりする時に、自分の意志とは関係なく常に動いたり、ブルブルと上下、左右に激しく叩くような動きが起こります。 これを痙性(けいせい)といい、冬場は特にひどくなることがある。この痙性で足を傷つけたり、頭部をベッドに打ち付けたりして、傷や青アザが絶えません。映画の「エクソシスト」状態!?・・ 状態を知らない人が見ると驚かれます。胸郭が締め付けられ、息苦しさを感じたりすることも。痙性の原因は寒さや外的刺激や膀胱に尿がたまったり、また精神的ストレスなども原因となる。 胸髄部や腰髄部を損傷した人に比べ、足は細くない。なぜならば、この痙性で筋肉が延び縮みし、筋トレの働きをしていることになり、あまり萎縮しないということ。(国立病院 T医師より説明を受ける) 腰髄損傷、その下部の馬尾神経を損傷した者は足の萎縮は顕著である。
また、車いす!?、「歩けない」から大変だなと思われるかもしれませんが、それはたいした問題ではなく、私を含めて脊髄損傷による車いす常用の人が多くいると思いますが、立てないのは勿論、不自由でもありません。 もともと、歩けないのですから・・・・ 「立てない、歩けない」のではなく「下半身麻痺(胸髄部から)」 よって、車いすは足そのものなのです 痛み等の感覚がないので切り傷、熱湯、褥瘡(床ずれ)の誘引になる打撲などには特に気を付けている。 | ||||||
| ||||||
腹筋・背筋がほとんどゼロに近いので、腕で物を抱えての動作は不可。座位(床面:畳)でのバランスはとることができない。一歳児前後の幼児が移動する時の「ハイ ハイ」も悲しいかな、できない。従って畳やベッド上では常に上向きあるいは側臥位の状態に。 では、何故車いすに座った場合、バランスを崩さず座れるのか? それは、座席がちょうどコルセット状の働きをし、身体にピッタリと合わせてあり、左右に倒れないようになっているからです。マラソンに使用のレーシングカーもそのようなオーダーメイドである。 食事の時、茶碗等を持っての動作ができず、それらをテーブルに置き、肘を支えにしての動作を行う。 傍から見れば、肘をつく行儀の悪いスタイルである。 頸損者は腹が痛くなることは無い、というよりも分からないので、ものを吐いたりしたら十分注意する必要がある。 | ||||||
| ||||||
排尿: 自己導尿 自己導尿とはカテーテル(細い管)を亀頭から膀胱に自分で挿入し、尿を排出させる行為。よって、挿入時の衛生管理が重要で、膀胱等への雑菌の侵入には要注意(セラチア菌感染症)。感染すれば、40℃近い高熱を発する。 処置として、抗生物質を服用。4、5日の回復期間を要し、注意はしていても、その時の体調などで感染する場合が多々ある。 夕方になって急に高い熱が出るのは腎盂腎炎の疑い。やはり抗生剤を服用。何度もこのようなことが起きる場合は腎臓に石が溜まり易くなるのでこれを防ぐ、一番の方法は沢山の水分をとること。 それ以外にたとえば色。赤みがかったり、尿量が特に少なくなったらこれまた要注意。 身体を起こした状態が続くと、血液が足に下がり、貧血をおこします。 また、膀胱(ぼうこう)に尿が一杯溜まった時や、排便する時に血圧が急上昇し頭痛、発汗、痙性がひどくなることがあります。放っておくと脳出血を起こすこともあり危険な状態となります。(過緊張状態)
頸髄損傷者は、歩けなくて死ぬことはないですが、排尿ができずに死ぬことはあります。 排尿方法として 膀胱瘻・介助による時間決め導尿・自己導尿・留置カテーテル・叩打腹圧による排尿があります。 理論上は残尿0。残尿のリスクが大きいのは膀胱炎、腎盂腎炎、腎機能障害。 (トイレの項で詳しく説明) 膀胱瘻:人工肛門に似ています。膀胱の上から穴を開けてバルーンカテーテルというものを挿入し、尿を出す方法。 カテーテルの先は蓄尿袋等を付けます。常時留置、カテーテルは定期的に交換します。 排便: 人工肛門(ストーマ)の造設。 平成6年、それまで排便の失敗など調整に苦慮していたが、医師に相談の結果、造設に踏み切った。排便で失敗することが少なくなった。少々、臭いが気になる。 フランジ交換は左手の麻痺で自分では出来ない。よって、外出時は目的地に車いす用トイレが必要となる。無ければ、人手(ヘルパー)を借り後処理をしてもらうことに・・・ 一番、人の嫌がることなので、理解・認識を持った方のサポートが必要になる。 排尿・排便の処置(介助)は医療行為、家族の他は医者・看護婦のみができる。ヘルパー等はやってはいけないとのことだが、・・・・・ 尿・便の後処置(廃棄処理)かまわない???? | ||||||
| ||||||
心臓・肝臓など臓器にこれといって悪いところはないが、健常者に比べ脊髄を損傷しているので若干働きが劣る。 28歳の時、出血性胃潰瘍(当時の企業戦士の勲章みたいなもので胃を痛めて初めて一人前と言われていた。今では考えられない?)で2000ccの輸血を行なったので、C型肝炎のチェックを・・平成13年4月現在、発症してない。 肺活量は以前(受傷前)の半分以下の2000位。 | ||||||
| ||||||
二回目の手術まではリハビリ室で午前3時間、午後3時間の厳しい訓練で額や顔など身体中から多量の汗をかいていたが、三回目の手術で、頚髄上部を損傷したため、全く汗が出なくなった。このため、体温の調整ができず体内に篭もり、体温は上がる一方。 外気温25℃を超えると体温は直ぐにも37℃に達し、30℃を超える夏場はベッドに横になっていても体温は38℃近い。熱中症を患っている状態で体力の消耗も激しい。処置として、クーラーで室温を下げれば良いのだが、身体中のシビレ感と傷の痛みで耐えられない状態になる。また、これらを堪え、一日中では体調を狂わすので就寝時のみとしている。汗が出ているから、それが気化し、 クーラーの風が涼しく感じるのであって、私には筋肉や傷の痛みが増すばかりとなる。 日中は頭から水を被り、首筋に氷。扇風機で冷やす方法をとっている。夏場は極力、外出などの行動を避け、冬眠(夏眠?)の状態にこれは自律神経の働きである発汗機能が失われたため、周囲の環境に応じて体温調節ができず、暑くても汗を全くかきません。 例えば、頚髄損傷者の周囲の気温が高いとき、何もしないでいると、どんどん体温が上がっていき、逆に低いと体温もどんどん下がっていき、健常者より敏感に気温の変化に反応します。 暑いときは霧吹きで体に水をかけ、気化熱を利用して体温を下げます。常に「マイ霧吹き」を持っていていつでも使えるようにしています。夏場では氷・ぬれタオル・霧吹きは必需品です。 冬場は夏よりも過ごしやすいが、気温が10℃以下になると、座位では血流が悪くなり、腰から下が冷え、寒さにも弱い。対策として身体全体に血が回るようにベッドで横になる。身体を動かす(運動)ことでも体温を上げることができるが、車いす(座位)での運動には限度がある。適温は春先と秋口の20℃前後、一年でこの時期が快適に過ごせる (脊髄腫瘍・空洞症の理解・認識の無さによる) | ||||||
| ||||||
ベッドでの寝返りは一人ではできないので、ベッド柵を利用し、梃の原理で介助を受けながら回る。ベッド柵がなければ全介助が必要。 車いすへの乗り移り 軽い室内用車いすには時間をかけ、何とか乗り移れるが外出用は一回り大きく、本体も重く、ベッド上から一人では移動させることができない。 セッティングには介助が必要。出来ないことはないが失敗し、誰も居ない時はベッド下で帰りを待つことに。(実体験) 部屋に居る時もまさかの事態に備え、常に受話機を車いすのポケットに入れている。 車いすから車いすへのトランスファー(乗り移り)はできない (-_-;)(ーー;)・・・ 着替え等の着脱 ベッド上で左右に数回、転がりながら行なう。勿論、ベッド柵がなければ体位はかえられない。 普通の人の4、5倍の時間を要する。 洗 顔 洗面台上に頭を持って行き、右手に持ったコップで頭から水をかぶる。 両手で水をすくい洗顔する動作は前方へ倒れ込む状態になりできない。(座位バランスがとれない) 入 浴 妻や子供の介助を受け、シャワーのみ。湯船にゆっくり浸かって入浴の喜びを味わいたい。 公営住宅では浴槽はバリアフリーに改造できないとのこと。公営住宅法で「原状復帰」が可能な改造のみが対象とのこと。法改正が必要です。 食 事・・・・妻が勤め(パート)に行く前に昼食と夜食分をテーブル上に準備する。私は食するのみ。(感謝、感謝!である) テーブルの下面は65cm、上面は71cm、これ以上高いと窮屈になる 健常者に痙攣(けいれん)が起きれば、大変なことで大騒ぎですが、脊髄損傷者の場合は殆んど普段は意味のないこと。でも、暑くもないのに汗を流していれば、何か大変なことが起こっているかも知れません。 ◆ 冷や汗・・・・・・ 痛みは感じませんが、顔に汗をかくときには、汗をかくのと反対側の脚やお尻に強い力がかかっていて、褥瘡になりかけている場合があります。 頸髄を損傷した場合、いくら暑くても普通は汗をかきません。打撲や長時間の座位による圧迫で褥瘡(床ずれ)を作らないように血流を良くする ため、車いす上でプッシュアップやマッサージを常に行うこと。褥瘡が拡大し、敗血症 で亡くなった多くの脊髄損傷者を見てきた。 ◆ 体位交換・・・・・ これは面倒ですが生きていく限り、やらなければならない。人によって右向きが楽で左向きは辛いということがあるが、両方やらなければ駄目。 真横と30度くらいの両方で2時間ぐらい我慢できるようにしておく必要がある。 熱などが出たときに、特に褥瘡(床ずれ)に気を付けなければならない。 長時間起きている人は座骨部を、寝ている人は仙骨部を、側臥位の多い人は大転子に気を付けること。 ◆ 起立性低血圧・・・・・ 横になったり座ったりしているときは正常な血圧ですが、急に体を起こしたりしたときや食後に血圧が下がり、めまい、立ちくらみなどを起すことが多い。 解決法としてこのように車いすごとソファーに横になります。以前は一人で出来たのですが・・・麻痺の進行・筋力減退でバランスがとれなく、失敗で転倒が多くなり介助者が必要となってきました。 ●本態性起立性低血圧 起立性低血圧のうち、原因となる病気がない場合 ●症候性起立性低血圧 起立性低血圧のうち、原因となる病気がある場合 頚髄を損傷している私はこの低血圧になるでしょう 下降時血圧 平常時血圧 下がる!下がる!! 絶対安静です。直ぐベッドに・・ ◆ 右目の具合が・・・変だ! 2004.12.27 追記 3年ほど前から右目で見るものが左目より小さく、波打ち、ピントが合わない、見ようとする物が見えない症状が・・・・浮腫が原因でとのこと再度の検査の結果!【加齢黄斑変性】という、不治の病らしい (ーー;)(>_ | ||||||
| ||||||
脊髄空洞症とは 現在の医学では発症の解明はされてない。 読んで字の如し、脊髄が空洞になっているのです。 脊髄空洞症の発症率は100万人に4、5人(1982年時点)と言われています。原因は不明なものも含めていくつかの違うものがあり、身体の状態や病状や進行などの経過も、罹患者によって違うという難しい病気です。現在も、なぜ発病するのかという原因が確定されてはおりません。 治療も残念ですが完治する治療ではなく、症状の進行を止める外科的治療が有効な方法となります。 私の場合、100万人に一人という「脊髄腫瘍」を摘出後。癒着が原因で、髄液が浸入してはならない個所(脊髄・頭部)へ流れないようシャント (カテーテルを挿入し、バイパス処置)を施している。 つまり、頚椎2番に針を刺し、そこからカテーテル(管)で腹部へ流れるように処置している。 もし、途中カテーテルが何らかの原因で塞がれた状態になれば再処置。処置が遅れることになれば、重篤になる可能性も・・・このシャント処置時に、医師から失明・四肢麻痺、あるいは植物状態を覚悟してくれと引導を渡されていた。 当時(1987年)、総合せき損センターでも二例目の数少ない症例だった。難病対象疾患(118)に指定されている 脊髄空洞症を一言でいえば進行するかもしれない脊髄損傷だと思います 難病患者も福祉サービスの対象に 厚生労働省方針 2012.12.6 報道発表 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 難病患者も福祉サービスの対象に 厚生労働省 2021年11月から ● 厚生労働省 健康局難病対策課
まで
身をもって体験するとより理解・認識が・・・・如何ですか? 百聞は一見(体験)に如かず! 「身体状況を体験」をクリック!!・・
| ||||||
| ||||||
| ||||||
総合せき損センターにリンク 国立感染症研究所にリンク | ||||||
|